とんがりボウシと魔法の365にち 〜ほしぞら魔法学校より〜 Part3
102話*拒否権どこ?

あたしと杜若は今、始まりと終わりの扉の前にいる。

「えーと、杜若?」

「何だよ?」

「行くなら一人で行こうよ……

場所は教えるからさぁーっ!」

あたしは帰ろうとしたが、
杜若が腕をつかんでいて振りほどくことができなかった。

いーやーだー!
行きたくない!
っていうか、仮に決闘だとしても
巻き込まれるのがオチなんだから!

「いいじゃん、どうせヒマなんだろ?

それとも何?

行きたくない理由があるワケ?」

「そっ、そういうわけじゃ……ない、けど。

でもほら、たまにはボーッとしてるのも

いいかなー、なんて」

「いやいやつまんないし、そんなん。

じゃ、行くぞ!」

ちょ、ちょっと待ってー!
あたしに拒否権はっ!!??

あたしの拒否権どこーっ!?

「で、どこだよ?」

「やだやだ行かなーいっ!

あたしはここにいるもん!」

と、まるで駄々っ子のように
地団駄ふむあたし。

でも行きたくないのは本当だ!

「いいから早く言え!

そしたら戻っていいから」

「場所は夏雲魔法学校!

場所教えたんだから戻っていいでしょ!!??」

「夏雲魔法学校な」

「えっ?」

杜若はそのままあたしを離すことなく
扉を潜って夏雲魔法学校へ向かう。

ひっ、ヒドいよ杜若ーっ!
騙したなーっ!?

「杜若のウソつきっ!」

「騙される方が悪い」

何言ってるのこの人!!??
杜若のほうが悪いでしょ!

「さーて、探しに行ってみるかー」

「あたしは遠慮しますぅーっ!」

「拒否権なし。行くぞー」

「鬼だぁぁっ!」

拒否権がないってどういうことだ!

っていうか、このままいくと、
あたしのウソ、バレるんじゃ!!??

もーっ、最悪だよーっ!

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