とんがりボウシと魔法の365にち 〜ほしぞら魔法学校より〜 Part3
103話*どういう展開だ、これ

「んー、何処だー?」

杜若は辺りをキョロキョロと見渡していた。
その間あたしは帰ろうと試みるものの……
すぐ見つかって戻される。

あたしの拒否権ホントどこー!?

「あっ、なぁアレじゃね!!??」

「へ?」

杜若の指差した方を見ると、
確かにそこには千夏とてんまがいた。

う……。
や、ヤダ、帰りたい……っ!

「なぁショート、ここって遺跡の近くだったよな?」

「え、あ、そうだけど」

「よしっ、じゃあそこで待ってろ!

逃げたら許さねーぞ!」

そう言ってどこかへ行く杜若……。

何する気だろう……。
頼むから余計なことしないでほしい……!

すると、誰かに肩を叩かれた。
けど、そこには誰もいない……
って、え!?

「え!? なん……もがっ」

「シーッ! オレだよ、杜若!

透明になるおまじない使ったの!」

「そ、そうなんだ。

何する気……?」

すると見えない杜若はあたしのもとを離れ、
またどこかへ消え去った……。

すると、大声で言った。

「てんまは実はあさひのことが

大好きなんでーすっ!」

か、杜若ーっ!!??
ってあれって本当のことなのかな?

うーん……?

「なっ……! 今の声杜若だな!」

「て、てんまそれって本当……?」

「んなわけねーだろーっ!!??

おいこら杜若ぁーっ!!!!」

「へっへっへー、来ちゃったぜっ!

因みに誰だかしらんけどアンタ、てんまは

実は男が大好きな人だから近寄らないほうがいーぜ」

「え、そ、そうなの?」

「何でアッサリ信じるんだ!??

オレは男に興味ねぇーっ!」

「えーっ、じゃあてんま二股っ!!??

杜若も好きなんだよね!!??

……って、あ」

「何でお前までいるんだよ……」

「ショート!?」

「ショート、その誤解は真面目にやめろ!」

「自分に火の粉が降りかかったとたんにテメェは!」

あれ?
だって前になんか色々やってたから。

喧嘩もするけど……
喧嘩するほど仲がいいって言うし?

「まぁいいやっ、逃げるぞっ!」

「えっ、あっ、待ってよーっ!」

「ほれ早くしろっ」

「わっ!」

杜若があたしの腕を引っ張ってさっさと走っていく。

うぅっ、早すぎだよっ!
あたし走るのは苦手なのに!
逃げるときは走るけどさ!

「ショート……お前、遅い」

「しっ、失礼ね!

これでも頑張って走ってますぅー!」

「でも遅い」

う、うるさいな!
しょうがないじゃん!

あたしは走るのが苦手なんだよっ!

「――ったく、メンドくさい」

め、メンドくさいって何だ、メンドくさいって!
大体杜若がこんなこと企むからでしょ!

あたしは被害者だ――――……え?

その瞬間、あたしはさっきよりグイッと思い切り
腕を引っ張られた。
その後どういう動きがあったのかは定かではないけど……

何故かあたしは杜若に抱っこされてた。
それも普通に……ではなく、俗に言う……
お姫様抱っこってやつで。

「ちょ、杜若!!??」

「こっちのほうがラクだしぃー」

「なっ……絶対こっちのが面倒だよ!

いいから降ろしてよーっ!」

「んじゃここで手ぇ離していいか?」

「そ、それはヤダ……。

ていうか、それ絶対何か間違ってる!」

か、杜若めっ!
確かにいそいだほうがいいけど、だからといってこれは!
絶対おかしいよ!

「知りませーん。

つーか、お前がオレのこと友達って思っててもさ、

オレはお前のこと友達として見てないし」

「へ……?」

「何? もう忘れた?

なんならもう一回言ってやろーか?」

な、何が?
え? どういう意味?

わけ分かんないよ!

「あの時言っただろ?

オレはお前が好きだってよ」

「え、あ、そ、それ?

え、えーと……それで?」

「お前は何、バカなの?

そんなこと言ってっから鈍感だとか言われんだよ」

「な、何よそれーっ!」

言ってる意味分かんないのは確かだけど、
何でそこで貶されるの!!??

……あぁ、こんなこと言ってるからバカなのかなぁ……

[先頭ページを開く]
[指定ページを開く]


<<重要なお知らせ>>

@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
@peps!・Chip!!は、2024年5月末をもってサービスを終了させていただきます。
詳しくは
@peps!サービス終了のお知らせ
Chip!!サービス終了のお知らせ
をご確認ください。



w友達に教えるw
[ホムペ作成][新着記事]
[編集]
無料ホームページ作成は@peps!
無料ホムペ素材も超充実ァ