とんがりボウシと魔法の365にち 〜ほしぞら魔法学校より〜 Part3
112話*約束、思い出

コハは、だんだん少しずつ昔のことを思い出していき……
なんとなく二人の過去が見えてきた。

……でも、りんねの言う約束事っぽいものは思い出せないらしい。
思い出したヤツも、そこまで重大そうなものでもなかったし。

「うーん……約束かぁ……。

どんな約束だったっけ……?」

「何か重大そうなもの……だと思うんだけど」

コハはまた考える。

「でも、何でそんな大切な約束を忘れちゃったんだ?

りんねとの約束なんだろ?」

「そりゃ、そうなんだけど……。

まだ小学生だったし……」

「そうかもしれないけど……

何で他のことだけ思い出して、その約束だけ思い出せないんだ?」

……確かに。
てんまの言うことは合ってると思う。

りんねが大切に思っている約束なら……
きっと、コハにだって大切な約束であるはずだ。

……なのに……、何で思い出せないんだろう。

こう言ったら失礼かもしれないけど……
日常的なものの方が多いし。
そっちが思い出せるなら、約束だって……思い出せると思うんだけど……。

「うーん……約束かぁ……」

「もう諦めてりんねに聞きに行く?」

「いや、それはどうかと思うぞ……。

余計ショック受けちまうんじゃねーか?」

そ、そうだよね……。
りんねからしたら、そんなこと聞かれたらショックだよね……。

でも……コハ、全然思い出せそうにないし……。
どうしたらいいんだろう……。

「わ、分かんない……。

オレ……何の約束したんだっけ……?

でも、りんねとこのままお別れなんてイヤだあああ!!」

……お別れ……。
そっか……また、帰らなきゃいけないんだもんね……。

やっぱり、遠くにいるから今日やっと会えた……
って感じなんだろうし。

あたしはそういうの……
ちょっと分からないけど……。
遠い場所に住んでる人とか……いないし。

そういう人にとっては、今日みたいな日は、特別なんだろうなぁ……。

あたしがそんなことを考えていると、不意にてんまが何かを思いついたように言った。

「なぁ……、その約束ってーの……

最後にりんねと別れた日なんかにしたんじゃねーか?

そういうのって、よくあるじゃん」

……た、確かに……。

「別れた……日……。

約束…………あっ……!!」

コハは何かを思い出したようだ。

……これで、りんねと元通りになれるのかな……?

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