「…………分かった、かも……」 コハが言う。 や、約束……思い出したの!!?? 「そうだ……お別れの時だっ……!! 約束……したの!! えーと、てんま、ありがとう!!」 「え、いや別に……。 まぁ、約束思い出せてよかったな。 で、どんな約束なんだ?」 「あぁ……一旦、ほしくず魔法学校に来てくれる?」 コハが尋ねた。 あたしとてんまはそれに応じ、始まりと終わりの扉に来た。 「ちょっと遠いから、覚悟しておいてね」 遠いのか……。 まぁ、頻繁にりんねに会えなかった理由がそれなら頷ける。 あたし達3人はほしくず魔法に…… なんと1時間かけてやってきた。 「ほ、本当に遠いんだね……」 「うん。 ちょっとオレの部屋に来て」 またあたし達はコハについていく……。 部屋の前についたのか、コハは止まった。 「よし、入っていいよ」 「お、お邪魔しまーす……」 あたしはおずおずと中に入る。 ……結構片付いてるな……。 あたしの部屋よりキレイかも。 「その辺座ってて」 「あぁ……」 コハ、どこ行くのかな? なんて思っていると、すぐにコハが戻ってきた。 ……片手に、何か持って。 「……これ、見て。 これが……『約束』」 そう言ってコハが見せたのは、小さなネックレスだった。 「……これさ、りんねのお母さんの形見なんだ。 あ、りんねのお母さんはりんねが6歳の時に亡くなっちゃって……」 え……、りんね、お母さんいないの……? 「りんねのお母さんは癌でなくなられたんだ。 その時りんねがお母さんからもらったんだって」 ……ってことは、あれ相当大事なものだよね!!?? ……何の、約束なんだろう。 「実は、オレも7歳の時に病気が見つかってさ…… 発見が遅くて……危ない状態だったらしいんだ」 ……え、いや、じゃあつまり…… それまで気付かなかったってこと? ……それって、大丈夫なのかな……。 「治療するために、遠くまで行かなくちゃいけなくなってさ。 だから……りんねと約束したんだ」 ……約束……。 「絶対に元気になって戻ってくる……。 りんねのお母さんみたいなことにはならないようにする……って。 それで、りんねがお母さんが守ってくれるから持ってってって……」 そういうことだったのか……。 でも、大病を患っていたようには見えないんだけど……。 「……それと、元気になったら…… また、遊ぼうって……。 まぁ、もう昔みたいに遊べる年齢じゃないけど」 ま、まぁ……そうだよね。 「だから……これ、返さなきゃいけない。 もうオレはりんねのお母さんに守ってもらったから……」 「……そっか」 あたしとてんまとコハはまた、ほしぞら魔法学校に戻ることにした。 ……コハが、12年前の約束を果たすために。 [先頭ページを開く] [指定ページを開く] <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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