とんがりボウシと魔法の365にち 〜ほしぞら魔法学校より〜 Part3
125話*許さない……!!??

「……今更謝ったって、許してもらえないかもしれないわよ?」

「……それは、そうかもしれないけど……」

あさひが言う。

……許さない、とは言い切れないけど……。
謝られたら即許す、とも言えない。

「許してもらえるとか、許してもらえないとかじゃない。

……謝らなきゃいけないことをしたんだ。

だから、謝るんだ。

……ゆうき、最後にアイツとどこであったんだ?」

……てんま?

「お前の言った通りだよ。

オレらはアイツに無理矢理やらせて、それを食べなかった」

…………、謝ったって、事実は変わらないんだよ、てんま……。

「ショートが学生寮出てってから、オレら、ショートの作ったカレー、食べたんだ」

……コハ?

あれ……食べたの?
あんなに嫌がってたのに。

「……別に、不味くなんてなかった。

むしろ、オレは美味いと思ったよ」

えっ……!!??
う、そ……だよね?

「苦手でも、一生懸命アイツが作ったんだ。

美味くないはずがないだろ」

てんまがそう言い切った。

その瞬間、あたしの頬には生温かい雫が伝った。
そして、顔が一気に熱を持つ。

……見なくたって分かる。
あたしの顔は、真っ赤だ。

「……だってよー、ショート。

許してあげればぁ?」

「なっ……い、いたのか!!??」

「いるわよ?

ほら、ショート、おまじない解きなさいよ!!!!」

や、やだっ……!!
こんな顔、見られたくないっ……!!

あたしがそう思っていても、ゆうきは透明になっているあたしの腕を上手に掴み、半時計回りに一回転させる。

「…………っ!!」

「……マジで、いたのかよ」

てんまの顔がひきつる。

「ショート、本当にゴメン!!」

「オレも、ゴメン!!」

あさひとコハがほぼ同時に頭を下げる。

「……悪かった。

でも、さっきのは忘れてくれ……」

そう言うてんまの顔はタコのように真っ赤だった。

「……しょうがないから、許してあげる」

「ほ、本当……?

ありがとう、ショート!!

僕も、てんまと同じこと思ってたから、ね!!」

「あさひ、何気にそれてんまいじめてない?」

あたしはさっきのてんまのセリフを思い出し、また顔が熱くなる。

「あ、あさひぃーっ!!

もうマジ忘れてくれぇーっ!!!!」

「てんまもショートも顔真っ赤だよーっ?

大丈夫ー? あははっ!!」

わ、笑い事じゃないよ、あさひっ……!!

ふと、あたしはてんまの方を見てみる。
すると、てんまもあたしの方を見てきた。

また、身体中の温度が急上昇する。

「――――……っ!!

な、何、見ないでよっ……!!」

「お前こそ……っ!!

こっち見てんじゃねぇよ……っ!!」

あたしとてんまはそう言ってそっぽを向いた。
すると、ゆうきやあさひ、コハまでもが笑う。

な、何だよーっ!!
うぅっ……恥ずかしくて死にそう!!

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