とんがりボウシと魔法の365にち 〜ほしぞら魔法学校より〜 Part3
96話*仕返し!

「……で、次は何?」

あたしはあさひを連れてきのこの森に来た。

「あのね、あさひに協力してほしいの!」

「あぁ……仕返ししようとか、そんな感じ?」

「そうだよ!」

何かもう色々バレてるから
気にせず全部……、いや、全部は言わないけど
ある程度はもういいや!

「何するの?」

「えーとね、あさひは何もしないでついてきてくれればいいよ」

「あ、そうなの?」

ふふふ……あんなこと言っといて、
自分が言えなかったら許さないんだからっ!

「ショート、悪い顔になってるよ」

「気にしないっ」

暫く歩いていると見慣れた
学生寮が見えてきた。

ゆうき、まだいるよね……?

「んー、もう部屋に戻っちゃったかな」

「いや、普通用もないのにこんなとこいないって」

「そりゃそうだけど」

まぁいいや。
とりあえずゆうきの部屋に行こうっと。

「あ、ゆうきいたっ」

「え、戻ってきたの……って

何か余計なのいるし!!!!」

「余計って何!!??」

案の定、ゆうきは部屋にいた。
これからさっきの仕返ししてやるんだから!

「ところでゆうきー、さっきの、覚えてる?」

「な、何よ」

「覚えてるでしょー?

『好き』って言うの、簡単なんだよね?

だったら、あさひに言ってみてよ!」

あたしがそう言うと、ゆうきと
あさひの顔が赤くなった。

「な、何でそんなこと言わなきゃいけないのよ!」

「え? だってゆうきはあさひが

好きだから付き合ってるんじゃないの?

それとも、嫌いなのに数年も付き合ってるわけ?」

「うぐっ」

ゆうきは言葉につまったらしい。
あさひと数年付き合ってるのは事実だしね。

「あの、ショート、どういうこと……?」

「いいから、いいから!」

「何がいいの!!??

っていうか、最終的にアンタ逃げたじゃないの!」

「でも、あたしとゆうきは立場が違うもんね!

好きなんでしょ? 違うの?

嫌いなのかな?」

「うるさいわね!

ショートには関係ないっ」

「あたしがさっきそう言ったとき

ゆうき何て言ってたっけなー?」

ゆうきはぐうの音も出なかった。

とりあえず事実連ねとけば何とかなるかなって。

「……コロス、殺すわアンタ」

「あたし、ゆうきに危害加えなかったよね!!??」

あさひは頭に疑問符を浮かべながらも
ゆうきにやめなよ、と言っていた。

「さっき簡単だって言ってじゃん!

だったらゆうきだって言えるよね!!!!」

「うーっるさいわねっ!」

「2人は何を争ってるの……」

「結局ゆうきだって素直になれないんでしょ!」

「アンタに言われたくないわよ!」

「何をーっ!

絶対ゆうきの方が素直じゃないよ!」

「はぁ!!??

ワケ分からないこと言ってるんじゃないわよっ」

あたし達は言い合いを続ける。
すると、あさひがこう言った。

「僕からすれば、2人とも僕の知人の中で

一番素直じゃないと思うよ。

五分五分だよ」

そう言われたあたしとゆうきは
一瞬で頬が、いや全身が火照った。

「そ、そんなことないって!

あたし素直だよ!」

「アンタの素直は人に悪口言う時だけでしょ」

「そういうゆうきだって
暴力発言だけは素直に言いますよね!」

「何ですってーっ」

またあたし達は喧嘩を始める。
そしてそれを呆れ返った表情で見ているあさひ。

きっと、こんなんだからそう言われちゃうんだろうね……。
分かってても直すことはできない……。

[先頭ページを開く]
[指定ページを開く]


<<重要なお知らせ>>

@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
@peps!・Chip!!は、2024年5月末をもってサービスを終了させていただきます。
詳しくは
@peps!サービス終了のお知らせ
Chip!!サービス終了のお知らせ
をご確認ください。



w友達に教えるw
[ホムペ作成][新着記事]
[編集]
無料ホームページ作成は@peps!
無料ホムペ素材も超充実ァ