138話*
「学校とうちゃーく！ なんか休みなのに学校来るって変な感じ!!」
「分かったから落ち着け。小学生かよ、お前は。
りんね探しに来ただけだろ」
「そ、そんなこと言われなくても分かってるもんっ!!」
……それにしても、本当にどこいるんだろ。
学校内にいるかな？
「んーと、じゃあトイレから！」
「……は？ いや、いいけどお前一人で行けよ？
りんね女子だし、いくらなんでも男子便所にはいないと思うし」
「え!? ……別にトイレくらいよくない？
大丈夫だよ、クラスのみんながいるわけでもないんだし!!」
「……それで中にりんねがいたとして、オレはどう説明したらいいんだよ」
「今更何いってるの？ てんまが変態だなんてこて、みんな知って痛い！」
「……変態じゃねーから」
む、むぅ……でもみんなが知ってることに関しては事実だし……。
「まあ、いないと仮定して行こうよ！」
「一人で行けよ！ 何でオレを女子便所に連れていこうとするんだよ!!
悪質ないじめだろ!!!!」
「あ、あれだよ、放っといたらてんまサボるから!!
だから一緒に行くの!!!!」
「……じゃあ別の場所探すから、それでいいだろ……」
「うぅっ……」
「…………何か問題でも？」
「わ、分かったよー!! 一人で行きますよ!!!!」
「……………？」
うう……最近、女子トイレに幽霊が出るとか噂されてるから……。
昼間だけど……やっぱり怖いよ……！
普段は他に何人かいることが多いから、一人で行けるけど……休みだから、誰もいないし……。
「…………お前まさかあの噂にビビッてんの？」
「なっ、ななな……そんなことないもん！
ていうか、てんまはさっさと他のところ行けばいいじゃん！」
「はいはい、行きますよ。泣くなよー？」
「ば、バカ!! そんなことで泣きません!!!!」
……が、頑張れあたし……!!
もしりんねがいたら、怖くなんかないはずだし!!
あぁ、でもりんねが例の幽霊にとり憑かれてたりしたら、どうしよう……!!
で、でもでも行かなかったらてんまにバカにされる!!!!
それもいやだっ!!
「りっ、りんねぇー!!!! い、いないのー!?」
あたしが叫ぶと、中から、りんねの声が聞こえた。
「し、ショート……？」
その声は、酷くかすれていた。
声のした方に行ってみると、なんとりんねが泣いていた。
「り、りんねどうしたの!!??
誰かに何かされたの!?」
「ち、違うのよ……これは、そのっ……」
りんねはそう言いながら涙を拭う。
誰かに何かされたわけじゃないなら、何で泣いてるんだろう……？
「あ、もしかしてコハとか？」
「……う、うん…………まあ、そうかしら……」
「コハに何かされたの？」
「そ、そうじゃないんだけど……ちょっとね」
…………？
コハに何かされたわけじゃない？
それじゃあ、コハは一体何を…………？
「……コハは、悪くないのよ。あたしが、悪いの」
「…………えっ……？」
り、りんねが!!??
何で!?
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